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5 日常生活用具、介護用品の給付を受けている。
6 療養に適した環境が整備されている。
7 介護手当の支給を受けている。

 

?Z結果
抽出された症例は、継続群48名(61%)、中止群31名(39%)であった(図1)。
患者因子で有意差が認められたのは「病状を理解している」「積極的な治療への協力がある」「病状が安定している」の項目であった(図2)。「在宅での療養を望んでいる」という項目は継続群92%、中止群84%とどちらの群も高い値を示し、多くの患者が、居宅での医療を望んでいることがわかった。
介護者因子では、総ての項目で有意差が認められた(図3)。「指導する内容を理解し実施できる」「病状を理解している」「在宅ケアを理解している」「患者との生活を大切にしている」の項目は、継続群での肯定者はいずれも90%以上であった。
家庭環境・社会資源では、「日常生活用具・介護用品の給付を受けている」「療養に適した環境が整備されている」の項目で有意差を認めた。「ホームヘルパーの派遣」「デイサービス」「ショー一トステイ」などは継続群・中止群ともに低値で有効利用されていないことがわかった。
在宅ケア継続群と中止群のスコア値による分布は図5のようになる。それぞれのスコア値は14.1±2.6、9.1±3.6であった。この2群間には、P<0.001と有意差を認めた。スコア値により2群を区分できるカットオフ値を決定するために感度と偽陽性率を計算し(表2)ROC曲線を描いた(図6)。この曲線よりカットオフ値は13となった。スコア値13以上と12以下で2×2分割表を作成すると表3のようになり感度0.73、特異度0.81、的中度0.85となった。
各因子それぞれでもROC曲線を作成したが、有用な曲線が得られなかった(図7、8、9)。また、有意差を認めた各項目に重み付けを行い検討してみたが、結局、重み付けなしのスコアが一番良い結果を示した。

 

 

 

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